胃カメラ検査
胃カメラ検査とは
内視鏡で胃などの状態を直接観察します
胃カメラ検査とは、口または鼻から細い内視鏡を挿入して、明るい光を照射しながら食道、胃、十二指腸を直接観察する検査です。
急性・慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、食道・胃ポリープ、食道・胃がんなどの有無や程度を確認することができます。
ピロリ菌検査も一緒に行えます
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)とは、胃の粘膜に生息する細菌で、これは慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの発生に大きく関与していることがわかっています。
ピロリ菌の検査は、胃カメラ検査と一緒に行うことができ、検査の結果が陽性で、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍と診断された場合には、2回まで保険適用で除菌治療が受けられます。
1回目の除菌治療の成功率は98%程度で、2回目の除菌治療を含めると成功率は99%程度と、ほとんどの方は保険適用内で除菌に成功されています。
経口・経鼻の両方の検査に対応しています
当クリニックでは、口から内視鏡を挿入する従来の検査方法である「経口内視鏡検査」、そして鼻から内視鏡を挿入する「経鼻内視鏡検査」の両方に対応しています。
経鼻内視鏡検査の場合、鼻から内視鏡を挿入しますので、「嘔吐反射がほとんど起こらない」「検査中も医師と会話可能」など、色々なメリットがあります。
何らかの要因により経鼻内視鏡検査ができず、口から内視鏡を挿入する「経口内視鏡検査」を行う場合でも、鎮痛法(麻酔)を用いて苦痛を感じなくすることが可能です。
なお、鎮痛法は患者様の状態やご希望などに応じて、経鼻内視鏡検査で行うことができます。
胃カメラ検査をおすすめする症状・発見できる疾患
検査をおすすめする症状
- 胃が痛む方
- みぞおちのまわりが痛む方
- 胃に不快感がある方
- 胸焼けがよく起こる方
- 喉や胸につかえ感がある方
- 食べ物が喉につかえる方
- 体重が急激に減少した方
- 慢性的な胃炎でお困りの方
- 胃・十二指腸潰瘍を繰り返す方
- ピロリ菌に感染している方
- 胃がんの家族歴がある方
- 40歳以上の方で、これまで一度も胃カメラ検査を受けたことがない方
など
このような方には、胃カメラ検査の受診をおすすめします。
苦痛・負担の少ない胃カメラ検査が受けられる、吹田市のぬのでクリニックまでお気軽にご相談ください。
発見できる疾患
- 急性胃炎
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- 食道ポリープ
- 胃ポリープ
- 食道がん
- 胃がん
など
胃カメラ検査は、このような疾患の早期発見・早期治療に有効です。
特に胃がんなどの大きな病気の発見には欠かせない検査といえますので、40歳以上の方で、一度も検査を受けたことがない方は、積極的に受診されることをおすすめします。
胃カメラ検査とバリウム検査の比較
バリウム検査とは
バリウム検査とは、造影剤(バリウム)を飲むことで、通常のレントゲン撮影では映らない胃を白く写し出す検査です。
これにより、胃の粘膜の異常がないか確認します。
レントゲン装置で検査を行いますので、費用が抑えられますが、胃カメラ検査と比べると得られる情報量が少ないため、検査精度は劣るといえます。
また、「バリウム検査は楽」といわれますが、胃カメラ検査でも経鼻内視鏡検査(鼻から内視鏡を挿入する検査)の登場により、かなり苦痛・負担が抑えられるようになりました。
そして、レントゲン装置を使用するため、放射線被ばくという問題もあります。
胃カメラ検査では放射線を使用しませんので、こうした問題はありません。
さらに、バリウム検査には「組織検査(生検)が行えない」「ピロリ菌検査が行えない」などのデメリットがあり、さらに健康診断で異常を指摘され、精密検査が必要となった場合には、胃カメラ検査を受けることになります。
そうであれば、「最初から胃カメラ検査を受けた方が良い」という風にも言うことができ、「バリウム検査を受けるメリットはほとんどない」と考える医師もいるほどです。
胃カメラ検査とバリウム検査の比較
胃カメラ検査 | バリウム検査 | |
---|---|---|
検査精度 | 優れている | 劣る |
組織検査(生検) | 行うことができる | 行えない |
ピロリ菌検査 | 行うことができる | 行えない |
放射線被ばく | なし | 被ばくリスクがある |
検査にともなう苦痛・負担 | 苦痛・負担を感じる場合もあるが、「経鼻内視鏡検査」や「鎮痛法」などにより軽減することが可能 | 比較的、楽に受けられる |
胃カメラ検査の流れ
1. 検査前
胃カメラ検査では事前診察が不要です。
随時検査が可能ですので、お気軽に当クリニックまでご連絡ください。
2. 検査前日
検査前日は夕食を21時までにお済ませください。
お水などの透明な飲み物は摂っていただいてもかまいません。
早めの就寝を心がけて、万全の体調で検査に臨むようにしましょう。
3. 検査当日の朝
検査当日の朝は絶食でお願いします。
お水などの透明な飲み物は摂っていただいてもかまいません。
4. ご来院
胃カメラ検査は午前中に行いますので、10~11時ごろにご来院ください。
なお、鎮痛法を用いての検査をご希望の場合、検査後も麻酔の影響が残る場合がありますので、お車・バイク・自転車でのご来院はお控えください。
5. 前処置
消泡剤を飲んでいただき、胃の中の泡を消して観察しやすくします。
患者様によっても異なりますが、前処置にかかる時間は20分程度です。
経口内視鏡検査の場合
咽頭麻酔を行います。
経鼻内視鏡検査の場合
局所血管収縮薬を噴霧して、鼻出血が起こりにくくした後、鼻腔に麻酔液を注入します。
6. 観察
食道、胃、十二指腸を詳しく観察します。
必要に応じて、小さな組織片を採取します。
患者様によっても異なりますが、観察時間の目安は5~15分程度です
7. 検査終了
検査が終わりましたら、リカバリースペースでお休みいただきます。
その後、検査結果をご説明します。
組織検査(生検)を行った場合には、約1週間後に結果をご説明します。
胃カメラ検査後の注意
- 鎮痛法を用いて検査を受けられた場合、検査後も麻酔の影響が残る場合がありますので、お車・バイク・自転車でご帰宅いただけません。あらかじめご了承ください
- 経鼻内視鏡検査を受けられた方は、検査後、強く鼻をかまないようにしてください
- 検査後、1時間程度はお食事をお控えください。組織検査(生検)を受けられた方は、2時間程度あけるようにしてください
- 検査後、2~3日程度は飲酒、香辛料などの刺激物は控えるようにしてください
胃カメラ検査の費用
検査代
1割負担の方 | 2,000円程度 |
---|---|
3割負担の方 | 4,000~5,000円程度 |
検査代+ピロリ菌検査
1割負担の方 | 2,500円程度 |
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3割負担の方 | 6,000~7,000円程度 |
検査代+組織検査(生検)
1割負担の方 | 2,500~3,500円程度 |
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3割負担の方 | 8,000~10,000円程度 |
よくある質問
胃カメラ検査とはどんな検査ですか?
口または鼻から細い内視鏡を挿入して、明るい光を照射しながら食道、胃、十二指腸を直接観察する検査です。
急性・慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、食道・胃ポリープ、食道・胃がんなどの有無や程度を確認することができます。
検査は定期的に受けた方が良いでしょうか?
患者様によって検査を受ける間隔は異なりますが、ピロリ菌に感染したことがある方などは、1年に1回の検査をおすすめします。
なお、除菌治療でピロリ菌がいなくなっても、胃がんリスクがなくなったわけではありませんので、除菌治療後も定期的に検査を受けるようにしましょう。
胃カメラ検査を受けるにあたって、日常生活に制限はありますか?
検査前日の21時ごろを目安に、絶食でお願いします。
お水などの透明な飲み物は摂っていただいてもかまいません。
それ以外、特に制限はありませんが、鎮痛法を用いて検査を受けられた場合、検査後も麻酔の影響が残る場合がありますので、お車・バイク・自転車でご帰宅いただけませんのでご注意ください。
お薬を常用しているのですが、検査前に飲んでもかまいませんか?
お薬を常用されている方は、必ず事前に医師にお伝えください。
ご自身の判断で休薬したりしないようお願いいたします。
胃カメラ検査にかかる時間はどれくらいですか?
胃カメラ検査は通常、午前中に行われ、前処置にかかる時間が20分程度、観察時間は5~15分程度ですので、スムーズに進めば1時間程度で検査が終えられます。